私の職場の近くに東京スカイツリーがあります。何度見てもとてつもない高さです。
これを見上げる時、ある出来事が頭をよぎります。高さ６３４メートル・・・一説では武蔵にかけたとか。その頂上の高さ、今から７４年前・・・広島の上空６００メートルの高さでそれは炸裂しました。体験した人によると「炸裂」が一番近い表現だそうです。太陽がもうひとつ現れたと表現した人もいました。
通常の爆弾は地上で爆発させるのですが、原爆の威力を最大限発揮させるように地上６００メートルで炸裂させたのです。
爆心地は世界遺産となった原爆ドームが有名ですが、実際はそれより南側１６０メートルに位置する島医院(現 島外科・内科)の上空と言われていて、その碑もあります。
原爆の被害の甚大さは熱線、爆風、放射線の３つにあります。熱線により爆心地周辺の地表面の温度は3,000～4,000度にも達し、さらに爆発によって数十万気圧という超巨大な爆風が発生しました。爆風が一度に広がって中心の気圧が一気に薄くなり、そこに向かって吹き返しの爆風が押し寄せて多くの人が亡くなりました。その時、命が助かった人も、その後、放射線による後遺症で多くの人が亡くなり、今なお苦しんでいます。
私は広島で生まれて、小・中・高と地元で過ごしました。８月６日になると当たり前のように夏休みでも登校日として、学校に行き原爆について色々と教わりました。後に大学の友人に聞いたら、広島(長崎も？)独特の教育のようでした。時代と共に、段々と世間での原爆の恐ろしさが薄れていくような気がしています。原爆の日は、第二次世界大戦の末期に当たる1945年8月に、アメリカによって日本の広島、長崎に投下された二発の原子爆弾による空爆が行われた日です。人類史上初、かつ世界で唯一核兵器が実戦使用された例です。多方面から様々な議論がなされていますが人道的観点から言えば紛れもない人類史に残る虐殺であることは間違いありません。
また、あの日がやって来ます。まだまだ知らない事が多いように思います。
74回目の８月6 日と８月９日、今年も新たに心に刻みたいと思います。
安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから
