令和元年5月の皇位継承に伴って、新たに即位した天皇陛下が即位を内外に宣言される「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」が皇居・宮殿で行われました。「即位礼正殿の儀」は国事行為として行われる「即位の礼」の中心となる儀式で、天皇陛下は皇居・宮殿の「松の間」で皇后さまとともに臨まれました。儀式には秋篠宮ご夫妻をはじめ、11人の皇族方が参列されたほか、
外国の元首や王族、
それに内閣総理大臣など三権の長や各界の代表など、およそ2000人が参列しました。
21日夜から降り続く雨のため、中庭に整列する予定だった古式ゆかしい装束の職員は人数を減らして屋内に配置されました。晴れていたらこちら ↓
天皇陛下は平安時代から儀式での天皇の装束とされる「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包んで「松の間」に入り、正面中央に置かれた高さ6メートル50センチ近くある「高御座(たかみくら)」の台座にのぼられました。
続いて十二単(じゅうにひとえ)を着た皇后さまが「高御座」と並んで置かれた高さ5メートル50センチほどの「御帳台(みちょうだい)」にのぼられました。午後1時12分、侍従と女官によって、「高御座」と「御帳台」のとばりが開けられると両陛下が姿を見せられました。そして天皇陛下が即位を内外に宣言するおことばを述べられました。
さきに、日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。ここに「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。
上皇陛下が三十年以上にわたる御在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その御心を御自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。
国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。
続いて安倍総理大臣が天皇陛下の前で「寿詞(よごと)」というお祝いの言葉を述べました。
そして安倍総理大臣の発声で参列者が万歳を三唱しました。
これに合わせて皇居外苑の北の丸公園で自衛隊が21発の礼砲を打ち鳴らしました。
その頃には雨も止み、空には虹がかかっていました。
天皇陛下の即位を祝う「饗宴の儀」が22日夜、皇居・宮殿で行われ、天皇、皇后両陛下や皇族方が華やかな正装姿で招待客と会食されました。この日は英国のチャールズ皇太子をはじめ、即位礼正殿の儀に参列した外国賓客ら約400人が出席しました。天皇陛下は大勲位菊花章頸飾(けいしょく)などの勲章を着けたえんび服姿、
皇后さまはティアラと勲章を着けた白のロングドレス姿で臨まれました。
宮殿に到着した両陛下は、安倍晋三首相ら三権の長や、続々と到着した外国元首らと「竹の間」で挨拶を交わされました。
招待客らは続いて、この日正殿の儀が行われた「松の間」で高御座や御帳台を興味深げに見学。その後「春秋の間」で皇族方とグラスを片手に歓談し、宮内庁楽部による伝統舞楽「太平楽(たいへいらく)」を鑑賞しました。
祝宴は午後9時ごろから宮殿の「豊明殿」で始まりました。両陛下の隣には、招待客の中でも在位期間が長いブルネイのボルキア国王とスウェーデンのグスタフ国王が着席。山海の幸を生かした和食が振る舞われ、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
饗宴の儀は25、29、31日にも行われるそうです。メニューがこちら ↓
令和が泰平な時代になりますように・・・